「教会ギター」リペア完了/Ovation Elite Standard for 一宮教会

ボクシ

昨日の続きだよ

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「教会ギター」の条件

教会という場所には大概楽器が置いてあります。キリスト教と音楽は切っても切れない繋がりがあるのです。
ピアノ、オルガン、そしてたいていギターがあるわけです。

一宮教会にはギターがありませんでした。
ですから、この二ヶ月は吉備教会から一本ギターを持ち込んでいたわけです。
しかし、先日の日曜日に、「好きなように使ってください」と一本のギターが連れてこられた、というのはすでにお話しました。

教会の常備ギターに求められる条件はただ一つ「実用的」であることです。
具体的には、ピッチが合っていて、音のバランスが良くて、フレットがすり減っていなくて、弦高が適正で、ネックが安定していて、アンプリファイできて、かつアンプリファイされた音が気持ち悪くないことだと思っています。
持ち込まれたギター(Ovation Elite Standard)は、定評あるエレアコのUSAモデル(=ホンモノ)でしたが、弦高が低すぎたのと、ピックガードが浮き上がっているという問題がありました。

昨日は弦高問題を解決しました。本日はピックガードです。

クリス

ギターに関心が無い人は、読む必要ない記事だね!

接着剤剥がし

どうです、ピックガードしっかり浮いているでしょう?
オベーションの特徴の一つと言われる、リーフホール(葉っぱのデザインのサウンドホール)。そのピックガードはエポーレット(仏:肩章)と呼ばれますが、長年の乾燥によって反りやすいそうです。で、しっかり浮いてしまってます。
弾いているとピックが当たるのです。

このギター(6768)は1990年代で製造中止になっているので、最低でも25年は経っていますから、まぁ、仕方ありませんよね。
アルコールを染み込ませた綿棒でコシコシすると、古い接着剤を剥がすことができました。

古い接着剤が残ったままだと新たに接着剤つけてもくっつかないんですって。(ネット情報)

エポーレットに湿り気を与える

接着剤を取ったら、ペーパータオルを水で湿らせてピックガードの表面と裏面(浮いてる部分)を包むようにしてしばらく放置。
ネットで調べたら、皆さんそれをやっていたので、真似したわけです。カリカリに乾燥したものを曲げると割れちゃうかもしれませんからね。

1時間くらい放置してました。
見た目は何も変わりません。

接着剤塗布、クランチで固定

ボンドはChatGPTがイチオシのフランクリンのTiteBondAmazonリンク)。扱いやすくて、速乾性があって、木工愛好家の御用達だとか。へーへー。
これを綿棒でエポーレットの裏側に塗りますが、不器用なので盛大にはみ出します。
ただ、この不思議な接着剤、濡れティッシュで拭き取れるんですよね。

クランプはF型にしましたよ。エポーレットの穴が小さいので、クランプの裏側の押さえのところが脱着できるものがいいだろうな、と思ったのです。
そして、やはりボディの裏側カバーから手を入れて、設置することになりました。ブレーシング(力木)もあるので、クランプの固定位置はかなり制限されますね。

ボクシ

人生初クランプだったよ!

クランプの力がエポーレット全体にかかるように押さえに、その辺にあった木のジグソーパズルのピースを使ったのですが、いまいち抑える力が弱そう。クランプのしめこみをあんまり強くするとギターの木材がいたみそうです。
そこで、本棚の重ための本も追加して、上からの圧をかけていきます。
やっつけ&無理やりな感じですね。

なんとか接着できた!

固定すること3時間。
ちょうど教会の方が来られたのでお話したり、お昼ご飯を作って食べたり・・。

ドキドキしながらクランプを外すと、、。
お!めちゃくちゃ綺麗ではないけれど、ぱっと見わかんないくらいにはくっついている
何という接着力。

少なくとももうピックが当たることはありません。
はみ出した接着剤は、濡らした綿棒でコシコシすると取れました。どういう素材なのだ??

もしも、これでまた剥がれるようなら、その時はエポーレット全体を完全に剥がして、水で濡らして長期時間かけて反りを戻してから再接着するのが良いでしょうね。

一宮教会の看板ギターに

ということで、弦高調整もできて、ピックガードも修繕できたので、ばっちり実用的なギターとして再生できました。
四半世紀前のギターとは思えないくらい全体的に綺麗で、フレットがまったく減ってないのがうれしいです。

生音も十分なボリュームですから、これからこの教会に集う人が増えていっても、新しいギターが必要になることはないでしょう。

私がうれしいのは、ちゃんとしたギターを神様が備えてくださった事実です。一宮教会のこれからも、きっとこういうことが連続するんでしょうね。
また、「古くて良いものがちゃんと蘇る」というこの形が、一宮教会の一連の再生プロジェクトとよく調和している気がして、それも嬉しいんですよね。

ボクシ

この写真撮ってるところ、近所の人に見られたから、また噂になるね♪

次のステップへ

こうして、ギターは選手交代となります。
4月に長期出張のお供としてついてきたK.YairiのKYF-2Eは6月から私と一緒に吉備教会に戻ることになります。

しかし、それは「元に戻る」過程ではありません。
一宮教会には最適のギターが備えられたように、新しい展開の始まりとなります。

Uniting Churchプロジェクトの第二期がどのようになっていくのか、委ねつつ楽しみにしていきますね。

詩篇57篇8節

私のたましいよ目を覚ませ。
琴よ竪琴よ目を覚ませ。
私は暁を呼び覚まそう。

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